SPACE 創立25周年の軌跡(4) ラ・メランジェ

2012-02-21

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このメランジェというお店も、僕が独立して間もなくいただいたお仕事だったと記憶しています。

フランスが大好きで、紅茶が好きで、とうとうマリアージュ・フレールの本社に、日本での紅茶販売の依頼にいき、その情熱で社長から50種類の紅茶を日本で販売してよい、という約束をとりつけた女性がお施主様でした。その方が相談されたプロデューサーよりのデザイン依頼でした。

ヨーロッパ、フランス、紅茶と、僕の中にはないデザインテイストでしたが、アジアの植民地などで、欧米人がその土地の材料で欧米風に作った建物、例えば想像上の「東インド会社」の建物のような、というデザインテーマが与えられました。もちろんそんな古い会社は見たこともないけれど、欧米人がしたことと逆に、アジア人が欧米をまねて、その土地の材料で作ったお店ということであれば、できるかもしれない。

ロゴマークやその他のグラフィックデザインも、プロデューサーによりスタッフィングされて、小さいけれど充実したお店に仕上がったと思います。熱意は不可能と思われることも可能にする、ということを勉強させていただいたお店でした。

最初のお店は北山の東洋亭を北に入ったところにあり、その後1993年に近くのマンションの1Fに移転され、今は四条烏丸を上がったところに移転されています。今も紅茶にかぎらず、中国茶、日本茶と、お茶の世界を広げられています。

杉木源三


1号店



1993年移転時